壁に一枚の布を掛けるだけで、 空間の雰囲気がそっと変わることがあります。
明るさの質にニュアンスが加わり、視線の先に“落ち着き”や“軽やかさ”が生まれる。
そんな瞬間を、今回のモニター企画であらためて感じました。
ファブリックパネルを取り入れてくださったのは、 暮らし方も、選んだデザインも異なる3名の方々です。
それぞれが「空間をどう整えたいか」「どんな時間を過ごしたいか」という思いを持ち、その延長線上で一枚を選ばれていました。
深い青の『ザ・ブルック』を選んで、お家の一角を心休まる場所に変えたK様。
光を受けてやさしく映える『フルーツ』をリビングに迎えたF様。
そして、『ケルムスコットツリー』を大きな景色として“置いて楽しむ”という自由な飾り方を選んだT様。
どの部屋にも共通していたのは、 パネルそのものよりも “空間との呼吸” を大切にしていることでした。
強く主張しないけれど、暮らしの時間を少しだけ豊かにしてくれる存在。 布ならではの柔らかい表情が、モニターの皆さまの部屋にやわらかく溶け込んでいっているようにうかがえました。
今回は、その3名の方のお部屋を少しだけ覗きながら、 ファブリックパネルがどのように暮らしに寄り添っているのかをご紹介します。
(本記事は、2025年6月に実施した「ファブリックパネル モニター」企画でご協力いただいた3名の設置事例をもとに構成しています。)

CASE:K様邸
ザ・ブルック ― 深い青がつくる、落ち着いたひととき

CASE:F様邸
フルーツ ―暮らしに添える、やさしい華やぎ

CASE:T様邸
ケルムスコットツリー
― デザインを“景色”として迎える
目次
CASE: K様邸 (ザ・ブルック)― 深い青がつくる、落ち着いたひととき
暖炉のある廊下兼くつろぎスペースに、『ザ・ブルック』のパネルが静かに掛けられていました。
もともとは通り抜けるだけの場所だったそうですが、今では“そこで過ごす時間”が自然と生まれているといいます。

K様がファブリックパネルに興味を持たれたきっかけは、自宅のバスルームで「窓を閉じたあとの空間が少し物足りない」と感じたことでした。
そのときに選ばれたのが、ウィリアム・モリスのデザインの生地。
「窓に掛けてみたら、とても良かったんです」と話してくださいました。
そこからモリスの世界観が身近な存在となり、今回のモニター応募につながったそうです。

今回選んだ『ザ・ブルック』のファブリックパネルについては、 「奥行きがすごくあって、まるで窓があるみたいに感じられる」 「織物の美しさがとても気に入っています」 と、はっきりした言葉で教えてくださいました。
暖炉の前に置かれたソファに座ると、 視線の先にちょうど良いバランスでパネルが見えます。
設置した瞬間の印象について、K様は 昔からあったみたい 、と表現されていました。

この場所は、40年以上ほとんど手を加えず、廊下として使われてきた空間だったそうです。
パネルを掛けてからは、昼寝をしたり、座って過ごしたりする時間が増えたと、少し照れくさそうに話されていたのが印象的でした。

朝は柔らかい光で織りの凹凸がふわりと浮かび、 夜は室内灯や暖炉の明かりが青色にに静かな温度を添える。 家具や建具の木目ともよく馴染み、この場所の“落ち着きの軸”になっているように感じられます。

設置はご自身で行われ、10〜15分ほどで高さ調整まで完了したとのこと。
まずは思い切ってやってしまうタイプなんです、と、笑いながら話してくださいました。

額縁の絵と比べて 「軽くて扱いやすいし、細かい調整がすぐできる」 という点もファブリックパネルならではの魅力として挙げてくださいました。
季節や来客に合わせて飾り替える楽しみもありますが、K様は しばらくはこのままにしておくと思います、と話してくださいました。空間に落ち着いて馴染んでいることが伝わってきます。
『ザ・ブルック』は、空間に静けさと奥行きをそっと添える一枚。
K様邸では、“飾るためのアート”というより、暮らしの流れをやさしく整えてくれる存在としてそこにありました。
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CASE: F様邸 (フルーツ)― 暮らしに添える、やさしい華やぎ
落ち着いたイエローが印象的な、ウィリアム・モリスの『フルーツ』。
F様がこのモニター企画に応募された理由は、とても率直なものでした。
「部屋を華やかにして、心を和ませたい」。
完成されたインテリアを目指すというより、日々の暮らしの中に、少し気持ちがゆるむ要素を加えたいという思いが伝わってきます。

英国風のテイストをベースにしたリビングは、すでに落ち着きのある空間。
そこに『フルーツ』のパネルを迎えることで、空間を大きく変えるのではなく、今ある雰囲気をやさしく整えることを期待されていました。
選ばれたのは、縦70cm×横60cmのパネル。
食卓テーブルのあるリビングの壁面の、もともと絵画を掛けていた位置に迎えてくださいました。

リビング全体を大きく変えるというより、いつもの景色にそっと明るさとぬくもりを添えるような佇まいです。
『フルーツ』はモリスの代表的なデザインのひとつで、見覚えのある方も多い柄かもしれません。
けれど実際にパネルとして掛けてみると、“よく知っている柄”が、少し違って見えてきます。
織物ならではの陰影が入ることで、色の出方が柔らかくなり、 空間の中で浮きにくい表情に整って見えるのです。

F様邸では、パネルのイエローと室内のブラウンが相性よく、全体の雰囲気に無理なく溶け込んでいました。
目立たせるというより、空間の空気をやわらかく、少し整える役割を担っているように感じられます。

ー “掛けるだけ”で整う、という気楽さ
設置方法は、フックなどを使って壁に掛けるスタイルです。
ファブリックパネルの良さは、この「掛けるだけ」で成立するところにもあります。
絵画のように額縁の重さや取り扱いを気にせず、まずは気軽に迎えてみて、そこから少しずつ整えていく気軽さがあります。
F様の取り入れ方からは、インテリアを完成させるというより、暮らしの心地よさを重ねていく感覚が伝わってきました。

モリスの『フルーツ』は、華やかでありつつ、ぬくもりを感じる落ち着きがあります。
こちらの一枚は、日常の景色に穏やかな彩りを添え、気持ちをふっと整えてくれる存在になっているようでした。
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CASE: T様邸 (ケルムスコットツリー)―デザインを“景色”として迎える
『ケルムスコットツリー』は、ウィリアム・モリスの次女メイがデザインし、『いちご泥棒』と並ぶウィリアム・モリスの代表的なデザインの一つ。
T様が選ばれたのは、現時点でシリーズ最大の125cm角の『ケルムスコットツリー』のファブリックパネル。
もともとアートや建築に親しんできた方でいらして、日常の中に、少しだけ“想像力が広がる余白”をつくりたいという思いから、今回のモニター企画に応募されました。

設置場所は、2階の階段を上がってすぐのホール。
階段を上がった先のホールという場所も、単なる通過点ではなく、
視線が自然と集まり、気持ちが切り替わる場所として意識されていたそうです。
その空間にどんな“景色”を迎えるか――その発想が、『ケルムスコットツリー』という選択につながっていました。
本棚や窓、造り付けのカウンターが並ぶこの空間で、パネルは静かに迎えてくれる存在になっていました。
樹木と花、鳥のモチーフがいきいきと描かれたデザインはクラシカルでありながら軽やかさもあり、遠目では空間を引き締め、近くで見ると織りの陰影がやわらかく浮かびます。
大きな面で見せることで、柄の魅力がよりのびやかに感じられました。

ー大きな一枚が、空間の“テーマ”になる
125cm角というサイズは、しっかりとした存在感があります。
それでも重たく見えないのは、布ならではの表情と陰影が、空間に寄り添っているからかもしれません。
絵画のような強い輪郭ではなく、布ならではの風合いと陰影で空間に寄り添う、その距離感が、ホールという場所にちょうど良く映っていました。
また、T様がこの場所を選ばれた背景には、階段を上がったときに目に入る景色を整えたい、という意識も感じられます。
日常の動線の中でふと目に入る場所に、印象を決める軸があることで、空間全体のまとまりが変わっていきます。
ー“置いて見せる”という、自由な取り入れ方
T様邸では、壁に掛けるのではなく、棚の前に立て掛けるようにして取り入れられていました。
掛け方や高さに縛られず、そのときの気分に合わせて位置を調整できる。
部屋の中に余白をつくりながら、アートをひとつ増やすような感覚です。


『ケルムスコットツリー』の1枚は、空間にひとつの景色をつくってくれるような一枚です。
T様邸では、その景色を“置いて楽しむ”ことで、ホールという場所が少しだけ特別に見えていました。
布の表情を活かしながら、自分らしい余白のつくり方を楽しめる事例です。
T様邸でモニターしていただいた商品はこちら
おわりに
選んだデザインも、飾り方も、過ごし方もそれぞれ。けれど共通していたのは、ファブリックの表情とそれがもたらすゆとりを楽しんでいたことでした。
ほんの少しの変化が、日々の気分をやわらかくしてくれる、そんな一枚を、あなたの暮らしにも迎えてみてはいかがでしょうか。

飾り方やサイズ選びに迷ったときは、ショップ「お問い合わせ」からお気軽にご相談ください。
暮らしに合う一枚を、一緒に探していけたら嬉しいです。
(平日17:00以降および土日祝日にいただいたお問い合わせは、翌営業日より順次ご返信いたします。)
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