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ウィリアム・モリスは、19世紀の英国の工芸家、デザイナーであり、“近代デザインの父”といわれています。社会思想家、詩人などとしても知られ、その生涯の中で実に多彩な活動を行いました。“すべての装飾の仕事には、芸術監督が必要である”として、室内装飾の総合的なデザインに力を注ぎました。その活動はやがて“アーツ&クラフツ運動”として広がり、後世に大きな影響を与えました。100年以上経った今でも、豊かな英国の自然をモチーフにして創作されたパターンによる壁装やファブリックデザインは、多くの方々の心を捉え、愛され続けています。
英国で生まれ、時代を超えて川島織物セルコンの持つ織りの技術が融合したMorris Design Studio(モリスデザインスタジオ)のコレクションは、モリスのデザインとテキスタイルの特性を活かしたカーテン以外の商品も加わり、モリスの新たな魅力を生み出しています。
『フルーツ』は、ウィリアム・モリスが1864年にモリスが第二作目の壁紙として描いたもので、当時は版木を用いてハンドプリントされており、版木のやわらかく味わいのあるタッチを織物で表現しています。
桃、オレンジ、ザクロ、レモンのフルーツが描かれ、その果実と絡み合うように 瑞々しい葉や枝 が伸び、実り豊かな自然を象徴するような構図で、果物の重なりや枝葉の曲線がリズミカルに配され、モリスの自然観と生命力が感じられるデザイン。
当社ならではの織物による表現
柄の緻密な表現とベースのザックリとしたナチュラル感で、織物でしかできないテクスチャーのコントラストを演出。
ベースにはナチュラル感を出すように所々に太い部分がある紬調のスラブ糸を使い、2色のヨコ糸のミックスによる色の深みと、平織の変化組織でザックリとしたナチュラルな味わいを出しています。
柄は緻密に表現し、線で描かれた繊細な部分を強調しながらも、所々に木版の微妙な版ズレを再現することで、輪郭が柔らかくなり、味わいのある奥行き感が出ています。ベースと地のパターンを馴染ませながら、主役の果物をボリューム感のある糸や組織で立体感を出しています。柄の微妙な色や点々などは、目立ちすぎず消え過ぎないように何度もテストしました。線描に太細の強弱をつけて生き生きとしたラインが表現できるようにこだわりました。
Morris Design Studioの織物を使用してファブリックパネルに仕上げました。
生地が織物であることで、平面的なパネルに立体感や色の深みを表現し、お部屋に1枚飾るだけで空間の印象を大きく変えてくれるアイテムです。
インテリアアイテムとしてだけでなく、絵画のように飾っていただくことでアートのひとつとしてお楽しみいただけます。
40×70cmは狭い壁面にも飾りやすく個人のスペースに飾りたい方や複数枚を飾って自分だけの組合せを楽しみたい人におすすめです。
70×60cmは玄関の床やチェストなど家具の上に置いてもバランスが取りやすいサイズ感です。